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- 物件名
- つつみこむ家
- 用途
- 住宅
- 所在地
- 佐賀県佐賀市
- 設計
- class archi
- 施工
- ch9 株式会社
- 構造
- 木造在来工法
- 規模
- 地上2階
- 写真
- 田中克昌
- 竣工
- 2023年6月
そこは住宅街の一番奥、水路沿いの一画が今回の舞台だ。私はいつもの様に敷地と対話する。水路の雰囲気はとても良い。東側の施設の広い庭が借景になりそうだ。北と西の住宅街からは視線を切りたい。水路や借景は建築に取り込みたい。クライアントの要望と敷地との対話から大きな屋根の下に生活の場をつくるイメージが頭の中をめぐりだす。生活は大きなワンルームの様な、回遊性のある土間空間になっていて、その上に2階建ての建物をすっぽり包み込む様に大きな寄棟屋根をかける。家のどこにいても大きな屋根を感じられるから、家族はそれぞれ別のことをしていても同じ空間にいる事を認識できる。大屋根は借景と水路に向かって伸びているので、深い軒下の土間空間を生み出したり、自然と建築を近づけたり、住宅街から距離をとるバッファとなった。大きな変形寄棟の屋根がこの家にたくさんの居場所や景色を生み出した。家族の生活や安心をつつみこむようにこの家は存在している。