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さしのみのための酒器

2011.05.20

波佐見の陶芸家、都築明氏に頼んでいた器が完成した。
その器は酒井西の家の縁側で、中庭を眺めながら日本酒を飲む。
そのためにだけにデザインされた酒器


台には全ての酒器を収納できるのだが、なんというか、このひとまとめにできるセット感がたまらなく良い。
1つの目的のための道具を1つのハコにきっちり収めるというのは便利さだけではない、独特の愛おしさのようなものがある。
考えてみれば日本の道具をしまうハコは、ただの入れ物という感覚ではなく、それも含め1つの道具であり大事にされてきたように思う。
そのような訳で台に収納できるように都築氏にはかなり無理を言って作ってもらった。




そしてこの酒器はさしのみ用である。
縁側で2人ならんで座り、庭を眺めながらゆっくり飲む。
五感でお酒をたのしむための酒器。
丁寧につくられた良い道具というのは、それを置くことでそこにはいつもとは違う心地よい居場所ができるものである。


class 新田